4月、日本ヴェーダーンタ協会のナラ・ナーラーヤナ活動に初めて参加しました。
これは、横浜寿町での、ホームレスへの配食活動です。
ヴェーダーンタ協会以外に、「炊き出しの会」、キリスト教会、横浜の大学生などが参加して
何百人というホームレスの人たちに昼食を作り配っています。
奉仕やそれに類する行為は、本当は人には知られないようにするものだそうです。
自分の修行もです。
でも、このような活動を行っている団体があることを知って欲しくて、書きました。
わたしがこの活動に参加するとき、「奉仕をしてもホームレスは減らないよ」と言った人がいました。
もちろん、そんなことはわかっています。
ホームレスへの奉仕は、ホームレスを社会復帰させることではないし、
配食したくらいでホームレスが減るなんて、ありえないことです。
それでも、何もしないよりいいのです。
今、必要なことをすればいいのです。
ご飯を食べるチャンスが1回でもあれば、多くなれば、それでいいのです。
相手に対しても、自分に対しても、何も期待していません。
週に1回ほど通っている、高齢者施設でのアートセラピー(臨床美術)も同じです。
それを行って、高齢者の状態や持病が良くなるかどうか、それはわかりません。
それでも、絵を描くことでその時間、高齢者の方の心が開放され、
その絵画を制作することで生活の質が少しでも向上すれば、それでいいのです。
人から褒められる機会が少なくなった高齢者の方たちは、アートセラピーの時間、
とても活き活きしています。
絵を認められる環境の中で、自由に自分を表現出来るからです。
感情の起伏が激しくなる認知症の方は、症状が絵を描くことによって少しでも緩和されれば、
ご本人にとっても家族にとっても、生活の質が上がったことになります。
向上心が強い人は、高齢者やホームレスなどの社会的弱者と接するのは、嫌なのかもしれません。
自分が行った行為で、『向上』という目に見えた結果は出ないのです。
だから、奉仕活動をする年配の男性は、圧倒的に少ないようです。
「どこか前方に進んで行って、なんらかの結果になる」ということはない・・・そういう活動です。
それでも、それを必要とする人はいるのです。
20日(日)
日本ヴェーダーンタ協会例会に、「炊き出しの会」会長の近藤さんがみえて、
ホームレス支援の活動経験を話されます。