7月中開催していた、『感じて描くアート展・臨床美術のたまねぎ展』が終わりました。
始まった時にブログにて宣伝をしようと思っていたのですが、
帯状疱疹のためパソコンに向かうと頭痛がするので、もっと後でと思っているうちに終幕。
なんとも間抜けな話しです。
やっと観に行ったのも今日、作品の撤収もお手伝いました。
6月に、臨床美術の様々な技法で玉ねぎを描くことにチャレンジしたのは、
東小金井にあるディケア・うさぎの通所者の方々です。
うさぎでの臨床美術の時間は月・火・木・金の午前と午後で、
1週間は同じカリキュラムを実施します。
わたしもその月は3回お手伝いに行き、力作が生まれるところを見続けてきたので、
まとめて作品を観ることが出来たのは嬉しかったです。
鑑賞するお客さんのようですが、会場を片付けに来たうさぎの専任臨床美術士二人
通所の高齢者の方々の作品を観ると、いつも新しい感動が生まれます。
臨床美術は誰でも取り組めるメソッドで、
それでいながら、同じテーマでも一人ひとりの個性が溢れる作品が出来上がるのです。
また、臨床美術士は絵を描くことを教える仕事ではなく、
その時のテーマを参加者の方たちに感じて貰って、描く気持ちを喚起することなのです。
もちろん、手順は皆さんの前でパフォーマンスしながら描いてみせますけれど。
ディケアうさぎでの臨床美術の時間は、制作が約2時間で、
その後臨床美術に参加されない通所の方々も、一緒におやつを食べながら鑑賞会をします。
この時、臨床美術士は作品を観て感じたままを言葉にして褒めます。
手前の台に置いてあるのは、新聞紙と和紙で作った立体作品のたまねぎ
「アートには正解はないし、なんでもありです。」
とは、まだ臨床美術の勉強を始めたばかりの頃に、講座の担当の先生が言った言葉です。
そう、美術にはいい悪いはないのです。
どの作品にも制作した方の「生命の輝き」が溢れています。
それを感じるとき、とても嬉しいのです。
鑑賞会の時間は、臨床美術のハイライトだと思います。
この時間を皆さんと共に味わいたくて、臨床美術を続けているのです。
会場は、JR三鷹駅北口 武蔵野タワーズ・クリニックモールにあるうさぎギャラリー