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はるはあけぼの ヨガDiary

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アートを通して見える世界

『人は他者を愛さねばならない
 なぜなら、その人々は彼自身だからだ
 (この世界には)一者のみが存在する』 ・・・スワミ・ヴィヴェーカーナンダ


先日、今年わたしにとって2回目になる、保育園での美術のお手伝いに行きました。
この日は年中さんクラスで≪色で遊ぶ絵本≫を創りました。
この絵本は、昨年、この保育園の美術を担当する先生のアトリエで、
わたしも含めた「美術を人に教えている人たち」のクラスでも、
一つのカリキュラムとして行いました。

保育園では、基本は3枚の紙に、
絵具と様々な用具を使って自分の世界を展開しました。
最終的に、製本までします。
本になると、他の作品よりも一層達成感がありますし、
手元に置いて何度でも見ることが出来るので、楽しいのです。
約2時間、この日も制作過程で、子供たちの行為や行動は刻々と変化しました。
子供には子供の思いがあり、
それを大人はどう受け止めるのか・・・・。
真剣でないと、子供の言動を見逃してしまうと思いました。

昼食をはさんで、この日の美術に関わった先生ー
美術担当と担任の3人ーで「振り返り」をしました。
大人が積んできた経験が、子供を理解するためにいかに邪魔をしているかが
しっかり実感出来た日でした。
この前の週の「振り返り」では、担任の先生が、
『問題があるのは子供たちじゃなく、わたしたちじゃないかと、ある時
 気が付いたのです』
とおしゃったのですが、
こういう思いに至るのは、なかなか大変だったのではないかと感じました。

子供との関わりを、深くとらえていくこの保育園は、
3月に、根津のギャラリーで子供たちの作品展を開催します。
正確には、わたしの先生でもあるこの保育園の美術担当の先生が主催者ですが、
美術を中心にするのではなく、美術の時間を持つことで、
子供たちの、日常の保育園や家庭での生活がどう変化していっているかを
お知らせする展覧会になるようです。

さて、冒頭にスワミ・ヴィヴェーカーナンダの言葉を載せたのは、
この保育園に行った2日後の朝、≪保育園の現状≫をテーマにしたTV番組を
国営放送で観て、ひどく驚いたからです。
「関わり」などよりはるか以前の、
子供たちの生命が危機にさらされている保育の現場の話に、
その格差に、同じ国の同じ時代の出来事なの?と背筋が寒くなりました。
「保育士ばかりが悪いのではなく、親や子供も反省すべき。
 家庭のしつけがなっていない。」という保育士さんの発言もありました。
先ほどの園の先生とは全く逆の考えです。

2日前に行った保育園の園長先生は、以前わたしに、
「保育園で給食やおやつを出すのは、昔は家庭で食べられない子がいたからなの。
 今はそんなことはほとんどありませんが。」
とお話ししてくださったことがありました。
保育園が、経済的に大変な家庭のサポート的な役割だった時代もあったのです。
しかし、TVで話される現状は、なんのための保育園なのだろうと、
経済的には発展を遂げてきた日本の社会のひずみを表しています。
これは介護の現場にも当てはまることでしょう。

「問題は、先生であるわたしたちのほうにあるのかな」
と、先生方に限らず、どの人も、そう思えたら、
スワミジーの言葉を実現できることになります。

★保育園の「表現者たち」展の詳しいお知らせはこちらから

アートを通して見える世界_b0237103_18241458.jpg
    コルカタにある、ニヴェディッタ・スクールに飾られらたスワミジーの写真

★21日(日) 日本ヴェーダーンタ協会にて、スワミ・ヴィヴェーカーナンダ生誕祭が
 行われます。詳細はこちらから


















by haru-ha-akebono | 2016-02-18 18:32 | わたしは誰か?Who am I?