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はるはあけぼの ヨガDiary

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グル~導師

「グルは自分の中にいる」
そう言ったのは、リシケシのシヴァナンダ・アシュラムの近くに住む、フランス人の男性。
シヴァナンダ・アシュラム・ポスト・オフィスで行われているサンスクリット教室でのことです。
郵便局の仕事をしているスワミ・ハムサナンダ・ジが教えてくれるサンスクリット教室は、
諸国外国人でいつも一杯です。
ある時そのフランス人男性が、生徒である欧米の女性と話しをしていて、小耳に挟んだ言葉でした。
初めてリシケシに行ったこの時、「グル」とは何かを良く知りませんでした。
「霊性の道を探求する人は、その道を導いてくれる真理に目覚めた人が必要だ」
それが、グルという存在なのです。
「グルの言うことは絶対」
「グルがいないと霊性の探求は出来ない」
リシケシに来てそんな言葉を沢山聞き始めた私には、冒頭の言葉は新鮮でした。
「グルは自分の中にいる」
また反面、西洋の心理学など学んできた身には、この言葉はしっくりとくるものでもありました。

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グルは必要だとグル探しをする人には沢山会いました。
グルがいるという人にも。
グルがいる、けれどハタから(私から)見て、そんなに熱心に修行しているようには見えない人もいます。
「一体、グルって何だろう?」
これは、その時から今も変わらない疑問です。
多分、私にはその準備が出来ていないから、出会えないのかもしれませんが・・・。

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初めて一人でリシケシに行って出会ったハタ・ヨーガの先生、スワミ・ヴィシュワルーパナンダ・ジ。
会ってほどなく、日本に来て欲しいと思いました。
故に、私がスワミ・ジを「グルと思って慕っている」と言う人がいました。
ずっとそう思っている人が数人いたようです。
否定はしなかったのですが、正直そうは思っていませんでした。
だって、スワミ・ジはまだ真理に到達していないし、
わたしは、そんなに沢山の修行者と出会っていなかったからです。
つまり比較対照出来ないから・・・。
でも、そもそも比較してから決めるものではないでしょう、グルとは。
グルと弟子の関係は、カルマでもう決まっていると言われていますから。


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スワミ・ジに日本に来て欲しかったのは、そのハタ・ヨーガを紹介したかったからです。
それまで自分が知ってる範囲のヨーガは、アーサナ中心の体操のようなものだと感じていたから、
そうではない、ハタ・ヨーガで真理に到達しようと修行しているスワミ・ジのヨーガを知って欲しかったのです。
招へいしたから、スワミ・ジをわたしのグルと思いたい人は増えたかもしれません。
でも、スワミ・ジが来日しても、わたしは「グル」については懐疑的でした。
スワミ・ジには正真正銘のグルがいました。
解脱している方で、私もダルシャンをしていただいたことがあります。
我が家に滞在中、何かあるとメールでグルにお伺いをたてているスワミ・ジ。
「自分の力はグルから来るものだ。」と言うのです。
グルから特別な力を授かってする瞑想を行っているから、
グルの弟子ではない私とは一緒に瞑想は出来ない、とも言いました。
この時からわたしには、グルと弟子の関係は、閉鎖された理解しにくいものに映り始めたのです。
「わたしは、こんな関係ならいらない。」

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また、グルとも言い難い人をグルと慕い、なんだか分からない関係を結んでる人もいました。
グルがいるから安心なのか、自分と向き合っているとは思えない、欲望のままに過ごす人も・・・。
本人たちは至極満足なのでしょうけれど、それって唯の男女関係じゃないの?
そう言ってしまって、相手から激怒されたこともありました。

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「神、グル、真我は同じ」  そう言ったのは、ラマナ・マハルシ。
「グルとは人間の形をした神」であり、また同時に、「帰依者のハートの中に宿る真我でもある」
わたし(ラマナ・マハルシのこと)の弟子や信者になるのではなく、自分を探求しなさい、
そう説き続けたラマナ・マハルシ。

「教えこそが真のよりどころ。全ての人が自分自身の灯火になるのです」
そう言ったのは、ブッダ。

「グルは自分の中にいる」
それでいいのだ、と思えるのです。
by haru-ha-akebono | 2012-02-12 01:33 | わたしは誰か?Who am I?