今日は「はるはあけぼの・ワークショップ」でした。
講師は
ロルファーの中村直美さん。
参加者は満員御礼で、皆さんがかなりロルフィングに興味を抱いていることが
事前にわかったのです。
まず、ロルフィングとは何かを説明していただいて、
そして日常生活に活かせる、体の使い方、立ち方や座り方から入りました。
わたしのヨーガの生徒さんたちに、このロルフィング的体の使い方を考えながら
ポーズ(アーサナ)をお教えするようになってから、
皆さん体の痛みがなくなり、快適さが増してきたのです。
今日は生徒さんではない方も参加いただきました。
自分の体に案外意識を向けていないのが、人間です。
この傾向は肉体労働ではなく、頭脳労働をするようになってきてから強まってきたのではないかと思います。
近年の仕事はパソコン作業が圧倒的に多いのではないでしょうか?
意識が自分の体に向かわないと、いつも外側の世界に五感と心が向いてしまうのです。
ヨーガを続けていてもそこが理解出来ない方は、周りを見て人をうらやみ、
自分と比べ、いつも気持ちが落ち着かないようです。
つまり、ただ漠然と体を動かし、表面的にポーズをなぞっているだけなのです。
そこには何の発展もありません。
ヨーガの修行はスタートさえしていないのです。
はっきりとした肉体意識があれば、ポーズの表面的な格好が出来る出来ないではなく、
自分の体はこれだ、確かに今こういう感覚が起きている、と自分を信頼出来るようになります。
そうすれば、他者との比較が無意味なことだとわかり、
他人をうらやむことも、反対にうぬぼれることもこともなくなり、
一々外側の出来事=現象に、気持ちを引っ張られることはなくなるでしょう。
二人一組になって、押し合う練習 腰や腕の力ではなく、足と体を直線にして、片足の蹴りで相手を押す
立ち方、座り方、歩き方、それを丁寧に一人ずつ見てもらって、
実践してみます。
すごく素直に反応する人、結構頑固な人、様々・・・。
単純な動きだからこそ、わかることが多いのです、自分の体の癖について。
後半は、中村先生もモデルを努めた安田登さん著のロルフィングの本にはおおむね載っている、
『足ブラエクササイズ』をしました。
これ、ブラッとさせるのが案外難しいのです。
わたしも含めて、体のあちこちをロックさせている人ばかりで、
でもしばらく振るうちに体感できるようになってきました、自分の体・動作・使い方が。
足ブラ・エクササイズ 大腰筋のありかが実感できる
その後、体幹の伸びが実感し易いヨーガの立ちポーズをいくつか行って、
更に体の使い方を学びました。
それから床に座って、ヨーガの自然呼吸をしました。
これらはわたしが誘導したのですが、体を緩めたせいか、
皆さんすぐに静かに集中に入ることが出来ました。
この呼吸の前に、中村先生から『意識を自分の体の感覚に向けていることが大事』という話しがありました。
外の世界にむいている意識を自分の内側へ向ける、これはヨーガと同じです。
ヨーガのポーズは集中の練習のためでもあるのです。
体の使い方を指導する中村直美さん
歩き方や座り方だと自分と他人を比較することはないでしょう?
『自分なり』があるのを無意識にわかっているからです。
それなのに、ヨーガのポーズやダンスなどになると
つい人と比べてしまうのはなぜでしょうか?
日常行う動作ではないことを新に学ぶことは、学校教育の記憶が人の潜在意識の中にあって、
気づかないうちに人と比べてしまうのでしょう。
そういうことも含めて、自分の行いとそこに成り立っている感情を意識化していくことが、
ヨーガを行う上で、大事なところでもあります。
それから、中村直美さんは今日のようなワークショップは通常しないそうです。
ロルフィングはベッドに横になって行う施術です。
でも時折、被施術者も施術に合わせて呼吸をしたり動いたりと、参加をします。
10回が1セットですが、それが済むとよほどのことがない限り、通う必要がないのです。
体は施術が終わった後も継続して良くなっていくそうです。
依存性のない、とても気持ちが良い(生まれ変わったように楽になる)ものですから、
興味のある方は是非受けてみてください。