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はるはあけぼの ヨガDiary

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リトリート in 伊豆14~アンナ・マヤ・コーシャ

伊豆リトリートの講話「バガヴァッド・ギーター」の最終回は、
スワミ・ヨーガスワルパナンダ・ジが、いくつかのスローカーを採り上げて話をして下さいました。
その中に、ディヴァイン・ライフ・ソサエティ(シヴァナンダ・アシュラム)で
食前のお祈りにしているものがありました。
その一つ3章14節を、「とても美しい詩でしょう」と言って、
アンナ・マヤ・コーシャ(食物の鞘)についてお話しがあり、
この時初めて、わたしは『食物の鞘』というものが実感できました。
鞘と言われても、長い間なんだかピンとこなかったのですが、
身体が幾層にもなっていることが、理屈ではなくはっきりと意識できたのです。
わたしたちは食べ物というエネルギーを摂ることで、肉体は成り立っている・・・。
当たり前のことですが、日常では忘れがちです。

食べることが一種の快楽になっている現代。
食べる意味やその本質は忘れられていると思えるのです。
食事は飢えを満たす、身体を養う、そういったことから離れて、
珍しい物を食べるとか、美味を追求するとかになり、
その果てに病気や死が待ち受けることになってきています。
でも、この伊豆のリトリートに参加したヨーガの人たちは皆さん、
食事とは身体を維持すること、大食はしない、マクロビオテックなどの食養生に関心が高い、
人たちばかりです。

さて、このスローカーはとっても根本的な生命の連鎖と人間の奉仕を歌っています。

“アンナード バヴァンティ ブーターニー パルジャンニャード アンナ・サンバヴァハ/
ヤジュナード バヴァティ パルジャンニョー ヤジュナハ カルマ・サムドバヴァハ”
 ・・・すべての生き物は穀物によって生き、穀物は雨によって育つ。
   雨は供養によって降るが、供養は人の義務の遂行によって成り立っている。・・・・


シュリ・アディ・シャンカラチャリヤの書いた「タットワ・ボーダ」という本には、
アンナ・マヤ・コーシャをこう解説しています。
“食物を摂取した男性の精液と女性の卵子の結合から、胎児の肉体は形成される。
 胎児は、食物を摂取する母親の子宮の中で養われ、出産によって生まれ出ると母親の乳で育つ。
 それから、自ら食物を食べることで大きく育っていく。人は一生の中で山ほどの食物を摂る。
 そして、やがて肉体は滅んで土に還る。大地は食物を生み出し、その食物を私たちは摂って成長し、
 また食物を生んだ大地に還る。 ・・・私たちは食物を食べ、そして食物に食べられる。”


目に見える肉体は、生命(魂)の入れ物。
3章14節のスローカーやシャンカラの解説を知ると、
様々な生物のみならず、宇宙そのものも輪廻している、と思えてきます。
その根本に存在するものは・・・・!!

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by haru-ha-akebono | 2012-11-13 00:30